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権現堂堤

(ごんげんどう つつみ)

約1kmに渡って桜並木が続く、関東を代表する桜の名所

埼玉県幸手市にある権現堂堤は、約1キロメートルに渡ってソメイヨシノが咲き誇る、関東を代表する桜の名所です。そのため、「権現堂桜堤」とも呼ばれています。春には桜と菜の花のコントラストが美しく、秋には曼珠沙華が咲き乱れるなど、四季を通じて様々な花を楽しむことができます。

概要

中川の堤防上約1 kmにわたって、約1000本の桜並木が続きます。桜はソメイヨシノで、例年4月上旬が見ごろですが、近年は開花時期が早まっています。桜の開花と同時期に堤下に広がるアブラナも咲くため、ピンクと黄色のコントラストが美しい光景を作り出します。

堤下には他にも全国から集められた様々な種類の桜が植樹されています。桜祭りの期間中は、中川に架かる外野橋が夜間ライトアップされ、夜桜見物の人々を魅了します。

堤には100種約15,000株のアジサイや、約100万本の曼珠沙華(ヒガンバナ)が植えられています。冬場は堤の一部に水仙が植えられ、夏場は菜の花の場所にひまわりが咲きます。

社団法人日本観光協会が主催する平成19年度の「花の観光地づくり大賞」において「フラワーツーリズム賞」を受賞しました。また、権現堂堤の桜は2000年(平成12年)5月5日に、埼玉新聞社の「21世紀に残したい・埼玉ふるさと自慢100選」に選出されました。

歴史

権現堂堤は、江戸時代天正年間に利根川の支流(現在は分流)である権現堂川の堤防として築かれました。度々決壊したことから「八合土手」とも呼ばれていました。

1920年、大正9年に桜を植え替える運動が始まり、権現堂堤は桜の名所として知られるようになりました。しかし、太平洋戦争末期に薪として伐採されたため、1949年に再びソメイヨシノが植樹されました。

その後、1988年(昭和63年)には周辺の休耕田にアブラナが、1996年(平成8年)には堤の一部にアジサイが植えられました。2000年(平成12年)には、堤の東半分にヒガンバナ(曼珠沙華)が、2003年(平成15年)には堤の一部にスイセンが植えられました。

2008年(平成20年)、権現堂調節池(行幸湖)と合わせ、埼玉県営権現堂公園として整備されました。2010年(平成22年)、権現堂川用水新圦、巡礼樋管とその取付堤防が土木学会選奨土木遺産に選ばれました。

現在の権現堂堤

現在の権現堂堤は、桜並木とアブラナ畑のコントラストが訪れる人々を魅了する場所です。桜の名所として、毎年春には多くの花見客が訪れます。

権現堂公園

公園内には約1000本のソメイヨシノが1kmにわたって咲き誇り、堤の周辺の菜の花とのコントラストが見事です。毎年春には多くの来園者で賑わいます。また、6月には色とりどりの紫陽花、9月には真っ赤に染まる曼珠沙華、1月には白い可憐な水仙が見ごろを迎え、四季折々の花々を楽しむことができます。

イベント

幸手さくらまつり

開催時期:3月下旬から4月上旬頃(桜の開花状況に応じた約2週間)
夜桜を楽しむ花見客も多く、花見客で賑わいます。

幸手あじさいまつり

開催時期:5月末から7月初めの約1ヶ月間

曼珠沙華祭り

開催時期:9月中旬から10月上旬頃の約1ヶ月間

水仙まつり

開催時期:1月上旬から2月上旬頃の約1ヶ月間

ロケ地としての権現堂堤

権現堂堤は、映画やアニメのロケ地としても知られています。

『Dolls』:北野武監督の映画『Dolls』では、佐和子(菅野美穂)と松本(西島秀俊)が桜並木を歩く場面が撮影されました。

『さくらん』:蜷川実花監督の映画『さくらん』でも使用されました。

『らき☆すた』:アニメ『らき☆すた』のオープニングや第10話、第15話などで登場しました。

『MOTHER』:SEAMOのプロモーションビデオ『MOTHER』では、SEAMO本人がベンチに座り歌う場面が撮影されました。

日本マクドナルドCM

日本マクドナルドの全国放映TVCM『てりたま「桜の精」篇 15秒』でも撮影場所として使用されました。

Information

名称
権現堂堤
(ごんげんどう つつみ)

春日部・越谷・久喜

埼玉県