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峯ヶ岡八幡神社

(みねがおか はちまん じんじゃ)

樹齢700年の大きな銀杏の古木がそびえる源氏ゆかりの社

峯ヶ岡八幡神社は、埼玉県川口市にある、古くから地域の人々に親しまれてきた由緒ある神社です。樹齢700年を超える大銀杏をはじめとする豊かな自然と、歴史ある建造物が調和し、静かで厳かな雰囲気を醸し出しています。

概要

この神社は平安時代、天慶年間(938~947年)に武家の棟梁の系譜である清和源氏の祖、源経基が創建したと伝えられています。かつては足立郡谷古田領32ヶ村(川口市南東部・草加市西部一帯)の総鎮守として崇められていました。鎌倉時代には鶴岡八幡宮の荘園となり、鎌倉幕府北条執権家の北条顕時や北条宗泰などから崇敬を集めました。さらに、源氏ゆかりの社として徳川家康から30石の社領を与えられました。

境内の特徴

境内には樹齢700年の大銀杏をはじめ、多くの樹木が繁茂しており、照葉樹林の面影を残しています。このため、「峯ヶ岡八幡神社の社叢」として市の天然記念物に指定されています。

歴史

峯ヶ岡八幡神社の創建には二つの説があります。第一説は、天慶年間(938~947年)に源経基が創建したというものです。第二説は、平安時代初期に慈覚大師円仁が創建したというものです。古文献によれば、1221年(承久3年)に当地が鶴岡八幡宮の荘園と承認されたことから、実際にはその頃に鶴岡八幡宮の分霊を勧請して創建されたと推測されています。

当社では、神体として「僧形八幡坐像」を祀っています。これは祭神の応神天皇(八幡神)を僧侶風に神像化したもので、胎内には「弘安五年(1282年)」と記された願文が入っています。

ご利益と御神徳

峯ヶ岡八幡神社の祭神は、応神天皇、神功皇后、仲哀天皇の三柱で、これらの神々は親子神です。そのため、子供守護、家庭円満、安産などに御神徳があるといわれています。

特別な伝説

新羅三郎義光(八幡太郎義家の弟)が当社に参籠して戦勝を祈願したところ、2羽の白鳩が大銀杏にとまり、金色の幣帛となって飛び去りました。この金色の幣帛が戦中、空に現れ、戦勝したといわれています。

大銀杏は「乳銀杏」とも呼ばれ、枝や幹から垂れ下がった乳房状の突起に、産婦の乳が良くなることを祈願し、霊験があったといわれています。

文化財

峯ヶ岡八幡神社の文化財には以下のものがあります:

木造僧形八幡坐像付紙本墨書造像願文等三十七点(埼玉県指定有形文化財 昭和39年3月27日指定)

峯ヶ岡八幡神社の社叢(川口市指定天然記念物)

Information

名称
峯ヶ岡八幡神社
(みねがおか はちまん じんじゃ)

大宮・浦和・鴻巣

埼玉県