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深谷駅

(ふかやえき)

煉瓦の街が育んだ、歴史と文化が薫る駅舎

埼玉県深谷市にある深谷駅は、関東の駅百選にも選ばれている東日本旅客鉄道(JR東日本)高崎線の駅です。東京駅を彷彿とさせる美しいレンガ風の駅舎は、深谷市の歴史と文化を象徴しています。

東京駅を彷彿とさせるデザイン

深谷駅は、東京駅丸の内駅舎(赤レンガ駅舎)を模した西洋様式の建築物であり、「ミニ東京駅」とも呼ばれています。これは、大正時代に竣工した東京駅の建築時に深谷産の煉瓦が使用されたことに因むものです。

駅舎の外観は、コンクリート壁にレンガ風のタイルを貼ることで東京駅に似せています。このデザインは、レンガが線路上に剥落する可能性を考慮して採用されました。本物のレンガではありませんが、夜間のライトアップ時など、その美しい外観は多くの人々を魅了しています。

駅舎の特徴と施設

深谷駅の駅舎は鉄骨造りの3階建てで、1996年(平成8年)7月10日から供用が開始されました。駅施設部分は約1200平方メートルであり、さらに深谷市の行政施設として約1800平方メートルが利用されています。また、北口には深谷出身の渋沢栄一の像が設置されており、彼の業績と地域との結びつきを感じることができます。

深谷駅の歴史

駅の開業と発展

深谷駅は1883年(明治16年)10月21日に日本鉄道の駅として開業しました。その後、1895年(明治28年)には日本煉瓦製造の専用鉄道線が敷設され、1906年(明治39年)に国有化されました。1909年(明治42年)には線路名称設定により高崎線の駅となり、以降も発展を続けてきました。

重要な出来事と改築

深谷駅は、昭和時代には一部の急行列車が停車するようになり、1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となりました。1996年には、東京駅を模した橋上駅舎への改築が行われ、自動改札機の導入も行われました。また、1999年(平成11年)には関東の駅百選に選定されました。

近年の動向

深谷駅では、2001年(平成13年)11月18日にICカード「Suica」の利用が開始され、2016年(平成28年)3月10日には早朝の無人化が実施されました。さらに、2018年(平成30年)4月23日には業務が委託化され、深谷駅長・助役が廃止されて本庄駅長の管理下となりました。最近では、2023年(令和5年)10月31日に「みどりの窓口」の営業が終了しています。

深谷駅のシンボルと文化

渋沢栄一と深谷煉瓦

深谷駅は、深谷出身の渋沢栄一を象徴する駅でもあります。渋沢栄一は日本煉瓦製造会社の設立など、日本の近代産業の発展に貢献した人物であり、駅舎の設計には彼の影響が色濃く反映されています。東京駅にも使用された深谷煉瓦は、深谷の町を象徴する存在として多くの人々に知られています。

観光地としての魅力

深谷駅の独特な建築と歴史的な背景は、地元住民だけでなく、鉄道ファンや観光客にも人気です。特に、夜間のライトアップ時には幻想的な雰囲気が漂い、多くの人々が訪れます。また、駅周辺には観光スポットも多く、深谷駅を起点に観光を楽しむことができます。

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名称
深谷駅
(ふかやえき)

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