埼玉県農林公園は、埼玉県深谷市に位置する、農業や林業を体験し、学ぶことができる農業公園です。1988年に開園以来、農業体験や木工教室など、様々なプログラムを提供し、多くの人々に親しまれています。
研修室や調理実習室を備えた「農林センター」では、農林業に関する学習の場を提供しています。施設内には大小の研修室、調理実習室、管理事務所、休憩室、図書室、障害者用トイレがあり、管理事務所にはAED(自動体外式除細動器)も設置されています。
「木材文化館」では、県産のスギやヒノキなどを活用した木工建築物を展示し、「木、森、土」をテーマに木材の良さと森林・林業の役割を紹介しています。また、木製品の遊具が揃う「木育ひろば」もあり、併設の木工工作室では木工教室も開催されています。
「芝生広場」は四季折々の木々に囲まれた広大な2.2haのエリアで、特に桜(ソメイヨシノ)が咲く4月上旬は見事です。野外ステージもあり、太鼓などの演奏発表の場として使用できます。
「時計塔」は、植物の芽吹く姿と作物の実りをイメージし、2本の白い塔が寄り添うように立っています。高さ12mと10mの時計塔は、都市と農村のふれあいを象徴しています。
「五穀の塔」は、イネ、ムギ、アワ、キビ、マメの5つの穀物を表し、春分の日、夏至の日、秋分の日、冬至の日には太陽石から差し込む光が季節の変化を示す石に当たります。
「野菜園」では、県内で栽培されている代表的な野菜を展示し、収穫体験が可能です。また、菜の花、ポピー、ヒマワリ、コスモスなど季節ごとの花の摘み取り体験も開催されています。
「果樹園」では、ナシやブルーベリーなどの果樹を栽培し、収穫体験が楽しめます。
「展示ほ場」では、秋から春にかけて小麦、初夏から秋にかけて水稲を栽培し、埼玉の水田利用を紹介しています。
「ミニSL」は、昭和40年代半ばまで川越線や八高線で活躍した9600型SLの1/10模型で、実物同様に石炭を燃やして走ります。軌道の長さは300mで、土日祝日に運行されますが、20人以上の予約があれば平日も運行します(有料)。運行時間は、3月から10月は10時~16時、11月から2月は10時~15時です。
「子供広場」では、遊具やバッテリーカー(有料)があり、子どもたちが楽しめる場所です。
「ふるさとの庭」は埼玉県をモチーフにした日本庭園で、親水池には「ヒレナガニシキゴイ」などが泳ぎ、鯉のエサ(有料)もあげられます。県庁所在地には県の木「けやき」、農林公園の位置には「キンモクセイ」が植栽されています。
「農産物直売所」では、地元で採れた新鮮な野菜を中心に、県産農産物のアンテナショップとして旬の農産物や加工品を販売しています。
「花店 ガーデニング『大扇』」では、四季折々の県産の草花や鉢花を中心に販売しており、定期的にガーデニング教室も開催しています。
「手打ちうどん『咲楽屋』」では、県産小麦を使用した手打ちうどんや地元で採れた野菜の天ぷらを提供しています。
「ジェラート工房『四つ葉のクローバー』」では、県産牛乳を使用した無添加ジェラートやクレープを販売しています。地元で採れた旬の果物や野菜を使ったオリジナルジェラートも楽しめます。
「石窯焼きピザ『金太郎』」では、県産小麦を使用した生地に、直売所で販売している地元の野菜を乗せて、高温の薪窯で焼いたピザを提供しています。また、ピザ教室も開催しています(有料)。
埼玉県農林公園は、県民の皆さまが農林業を体験し、その理解を深めるとともに、農林業関係者に研修の場を提供することで資質の向上を図ることを目的に整備された公園です。主要な野菜や果樹の栽培・展示や収穫体験、木工教室などの体験型学習事業を実施し、農林業者向けの研修会も開催されています。また、園内では広大な芝生広場や遊歩道で自然を満喫し、木製遊具やミニSLで遊ぶことができ、地元で採れた農産物の直売所や県産農産物を利用した飲食店もあります。