埼玉県志木市にある「旧村山快哉堂」は、明治時代に建てられた木造2階建ての土蔵造りの薬局および建築物です。現在は、志木市指定有形文化財として、市民に親しまれています。江戸時代から続く伝統的な薬屋の佇まいと、当時の暮らしを垣間見ることができる貴重な建物です。
明治10年(1877年)11月に建築された木造2階建て土蔵造りの店蔵です。平成7年(1995年)に一度解体された後、平成13年(2001年)にいろは親水公園村山快哉堂ひろばに移築復元されました。
この店蔵は、座売り形式の商形態を残している点が特徴的です。また、一階中央部分の吹き抜けや鉢巻の2段構成、ムシコ窓とその枠回りなど、川越の店蔵とは異なる特有の意匠構成が見られ、貴重な有形文化財(建造物)とされています。
村山快哉堂は、1877年(明治10年)に現在の本町3丁目に建築されました。江戸時代から続く老舗の薬局で、「中風根切薬」などの家伝薬を製造・販売していました。しかし、時代の流れとともに、薬局としての役割を終え、建物の老朽化も進んだため、1995年に解体されることとなりました。
その後、地域住民の強い要望もあり、2001年に志木市役所の向かい側、いろは親水公園に移築・復元されました。
村山快哉堂は、江戸時代から「中風根切薬」「分利膏」「正齋湯」などの家傅薬を製造・販売していた薬店です。座売り形式を残し、一階中央に吹き抜けがあることなど、特異な意匠が見られる点が特徴です。本町3丁目から移築されたこの建物は、その歴史と共に地域に根付いています。