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さつまいも(埼玉 川越)

(さいたま かわごえ)

色ツヤが良く熱が通りやすい、お料理に最適なさつまいも

江戸時代よりさつまいも作りが盛んに行われてきた川越市。当初は各農家で自分たちが食べる分だけを作っていたようだが、余ったいもを焼きいも屋が買いとり江戸の街で売ったところ、たちまち大人気となり、食料としてだけではなく、商品としてさつまいもを作るようになる。そうして生産を繰り返すうちに、焼きいも屋で好まれるような色や形、大きさを考えて作られるようになり、川越市のいもは品質と味が良い「川越いも」として扱われるようになったのである。

旬     9月 10月 11月

川越芋

江戸時代の寛政年間には、焼き芋が流行しました。それ以前は蒸したサツマイモが一般的でしたが、焼き芋が広まりました。

また、文化年間には焼き芋屋の宣伝コピーとして、江戸と川越の距離が十三里(約52キロ)であることをもじり、
「栗よりうまい十三里」
栗(九里)より(四里)うまい十三里(九里+四里)
というフレーズで知られ、サツマイモの名産地として栄えました。
「一里=約4キロ」です。

と古くからそのおいしさが伝えられ、今なお味わうことができる上質なさつまいもです。

この地域は将軍・徳川家治に献上され、それがきっかけで「川越芋」という名前が付けられたとされています。主要な産地は市内の南西部に位置しています。

江戸時代から川越は特産品としてサツマイモを育て、飢饉の際の非常食から美味な商品作物に変えました。現在では川越芋の生産量は減少しましたが、川越はサツマイモの加工基地となっています。川越芋は火が通りやすく、芋きんとんなどの加工に適しており、芋せんべい、芋羊羹、芋松葉、芋納豆、芋シュー、二色芋ババロア、芋プリンなど多くの美味な商品があります。また、川越の「芋菓子」は埼玉三大銘菓とされる草加煎餅、五家宝と共に知られています。

黄色い「芋ソフトクリーム」も川越で生まれた名物です。川越はイモ菓子だけでなく、芋料理も豊富で、天保年間からサツマイモを食すなら川越と言われ、芋うどんや芋おこわが定番となっています。レストラン「えぷろん亭」や「源氏家」はオリジナルのサツマイモ料理を提供しており、「いも膳」は芋懐石料理で知られています。かつては「サツマイモ資料館」もありましたが、2008年に閉館し、資料は川越市立博物館に寄贈されました。

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名称
さつまいも(埼玉 川越)
(さいたま かわごえ)

川越・東松山

埼玉県