埼玉県秩父市にある羊山公園は、四季折々の美しい自然を楽しめる広大な公園です。特に、春に咲き誇る芝桜の丘は、秩父のシンボルとして多くの人々に愛されています。本多静六博士が設計に携わった歴史ある公園であり、市民の憩いの場として親しまれています。
公園は武甲山から北に延びる羊山丘陵上の高台にあり、西側からは秩父市街を一望することができ、南側では武甲山の壮大な姿を間近で眺めることができます。園内には見晴しの丘やわんぱく広場、武甲山資料館、やまとーあーとみゅーじあむなど、様々な施設が点在しています。
羊山公園は、本多静六博士が設計に携わったことでも知られています。博士は約35年間にわたり全国各地の公園設計に携わり、「日本の公園の父」と称される著名な人物です。秩父市の東側に位置し、県立武甲自然公園の一部として、自然に囲まれた環境で市民に親しまれています。
「羊山」という名前は、かつて県の綿羊畜場があったことに由来しています。その名にちなんで、芝桜の丘の西側には「ふれあい牧場」が設けられ、多くの羊が飼われています。
羊山公園の南側には「芝桜の丘」と呼ばれるエリアがあり、春になると一面が白やピンク、淡いブルーの芝桜で彩られます。この丘は約17,600平方メートルの広さがあり、10品種以上の芝桜が40万株以上植えられています。芝桜の開花期間は通常、4月上旬から5月上旬で、その美しさは多くの観光客を魅了します。
広大な敷地を覆うふわふわの花のじゅうたんは、芝桜の美しさを存分に味わえます。春色に彩られた花々の空間をゆっくりと歩くことができます。春風に包まれながら、甘い香りが漂います。
芝桜とは、北アメリカ原産の多年草で、花の形がサクラに似ていることから芝桜と呼ばれています。芝のように地面を覆う姿が特徴で、日当たりと水はけの良い場所を好みます。また、耐寒性が強いのも特徴です。芝桜の丘では、マックダニエルクッションや多摩の流れなど、10種類の芝桜が見られます。近くで見ると、ひとつひとつの小さな花びらがハート型のように見えます。
公園内には他にも「見晴しの丘」や「わんぱく広場」などの見どころがあります。見晴しの丘からは、秩父市街地や周囲の山々を一望することができます。わんぱく広場には木製の遊具があり、子供たちの遊び場として人気です。また、「ふれあい牧場」では日本コリデール種の羊が飼育されており、訪れる人々に親しみのある風景を提供しています。
公園内には、武甲山に関する資料を集めた「武甲山資料館」や、棟方志功の作品を中心に展示する美術館「やまとーあーとみゅーじあむ」などの展示施設もあります。これらの施設では、地域の歴史や文化に触れることができます。
羊山公園では、芝桜の他にも四季折々の花々が楽しめます。特に桜の季節には、ソメイヨシノや八重桜などが咲き誇り、訪れる人々を楽しませます。また、菖蒲田もあり、初夏には花菖蒲が美しく咲き誇ります。公園を訪れる際には、特設ページや秩父観光なびの情報を参考にして、花の見ごろや開花状況を確認することをおすすめします。
芝桜の開花時期には、多くの観光客が訪れるため、秩父鉄道や西武鉄道で臨時列車が運行されます。公園内には駐車場がありますが、開花時期には十分な駐車スペースが確保できないため、近隣に臨時駐車場が設置されます。また、公園周辺では交通規制が行われますが、周辺道路では大きな渋滞が発生することが予想されますので、公共交通機関の利用を推奨します。
羊山公園は、秩父の春を象徴する場所として知られ、特に芝桜の美しさは多くの人々を魅了しています。美しい自然に囲まれたこの公園では、四季折々の風景を楽しむことができ、長年にわたり市民の憩いの場として愛されてきました。訪れる際には、季節ごとの花々や展示施設を楽しみながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。
24時間入園可能
芝桜の丘
芝桜有料期間中入園料
一般 300円
中学生以下 無料
秩父鉄道御花畑駅(芝桜駅)から徒歩約20分
西武鉄道西武秩父駅から徒歩約20分
西武鉄道横瀬駅から徒歩約20分