ダイナミックな自然のスクリーンを眺めながら、瀬や淵と表情を変え荒川を豪快にすべるライン下り。蛇行する緩急の流れの楽しさはもちろん、長瀞の自然が創りあげた芸術品ともいえる景観はまさに息をのむ美しさです。
ライン下りの楽しさをさらに盛り上げてくれる船頭さんが多数在籍し、若い船頭さんからベテラン船頭さんまで、巧みに竿をさばきながら、それぞれ個性溢れるガイドで長瀞ライン下りを一層楽しませてくれます。
国の特別天然記念物に指定された秩父長瀞の岩畳の中を、船頭のガイドを聞きながらゆったりのんびり、ときにスリリングに川下りを楽しむことができます。長瀞ラインくだりの船頭は2名1組のペアを組み、船首(ハナ)が親方、船尾(トモ)が若手で舵を引きます。船頭たちは熟練された技術を持ち、巧みに竿をさばきながら、個性溢れるガイドで長瀞ラインくだりを楽しませてくれます。
長瀞ラインくだり(長瀞遊船)の歴史は大変古く、大正4年に民間経営で開業し、大正12年(1923年)春から秩父鉄道直営になりました。ダイナミックな自然のスクリーンを眺めながら、瀬や淵と表情を変え荒川を豪快にすべるラインくだり。蛇行する緩急の流れの楽しさはもちろん、長瀞の自然が創りあげた芸術品ともいえる景観はまさに息をのむ美しさです。
皆野町から長瀞町を流れる「荒川」は、日本でも有数の川くだりのメッカです。皆野町の親鼻橋下の河原から出発します。
秩父山中の原木をいかだで組んで運んだ「いかだ流し」がルーツ。川の流れの早い「瀬」では水しぶきを上げてスリル満点に、静かな「淵」では奇岩が連なる沿岸の景色を楽しむ、動と静の魅力が同時に楽しめる舟遊びです。一艘(そう)20名の定員です。コースは3種類あります。
夏には暑さを吹き飛ばす清流が、秋には紅葉が美しい長瀞ライン下り。四季折々それぞれの時期に合わせた楽しみ方ができる、”長瀞観光の代表のひとつ”です。
長瀞ライン下りは長瀞で大人気の観光アクティビティで、歴史が古く、大正4年より民間経営で開業しました。船頭が舵棒で和船を曳き、舵取りを行うのが特徴です。長瀞の自然が作り出す荒川を、途中流れの激しい箇所でスリルを味わい、流れの緩やかな箇所では景観を楽しみながら川下りをします。
途中、さまざまな奇岩怪石を観察できますが、特にライン下りのメインとなる名勝「岩畳」の自然美は圧巻です。こういった各スポットでは船頭が楽しいガイドをしてくれライン下りを盛り上げてくれます。
長瀞渓谷は埼玉県の秩父地方に位置する荒川上流部の全長約6kmの渓谷です。形美しい景観の「岩畳」があるとして有名で、観光地としても人気が高いエリアとなっています。岩畳の岩石は、薄くてはがれやすい「結晶片岩」という岩石で、これが荒川の流れにより浸食されたことで、独特な美しい景観を生み、多くの観光客を楽しませています。
対岸の崖は、中国の名所にちなんで「秩父赤壁」と呼ばれており、断層に沿って荒川が流れることによってできた断崖です。黒色片岩中の鉄分が染み出し、酸化したため赤くなったといいます。長瀞渓谷は古くから景勝地として知られおり、かつてよりの宝登山神社参拝客がここ長瀞渓谷の岩畳で宴会を開き、景観を楽しんでいたと言われています。
岩畳や岩石の間の水が深く流れがゆるやかなところを「瀞(とろ)」いい、それが長く続くことから長瀞と呼ばれるようになりました。1924年(大正13年)に「長瀞」名義で国の名勝及び天然記念物に指定されました。
三波川変成帯と呼ばれる変成岩帯が地表に露出しているところです。なめらかな壁面は、南北方向にのびる垂直の割れ目(節理や断層)に沿って、岩がはがれ落ちて形成されたと言われています。
荒川による侵食のため急な崖で、特に岩畳付近の対岸のことを指します。中国揚子江が刻んだ「赤壁」に因んで名付けられました。黒色片岩中の鉄分が染み出し、酸化したため赤くなったということです。
荒川の急流が屈曲部で渦をつくり、岩石の河床の凹部に閉じ込められた礫や小石が河水の流れで回転運動を続け、凹部を削りながら形成されたもの。甌穴(おうけつ)とも言われ、長瀞渓谷には大小数十個存在し、大きいもので直径1m深さ2mに達します。
国指定の天然記念物「長瀞渓谷」一帯は埼玉県立長瀞玉淀自然公園の一部であり、川岸や岩畳には、植生が極めて豊富です。例えば、春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しく、季節ごとの自然の変化を楽しむことができます。加えて、渓谷内には、長瀞の名物として知られる「ハナダイコン」や「キブシ」などの花々も見られます。
長瀞渓谷には、多様な野生動物が生息しています。特に、川辺ではカワウやカワセミなどの水鳥が観察されることが多く、鳥類愛好者にとっては絶好のスポットとなっています。また、周辺の森林には、シカやイノシシなどの大型哺乳類も生息しています。
長瀞ライン下りのシーズンは、一般的には春から秋にかけてですが、特に夏の暑い時期や秋の紅葉シーズンには多くの観光客が訪れます。ライン下りの他にも、ハイキングやキャンプなどのアウトドア活動も楽しむことができるため、家族連れやグループ旅行にも適しています。
さらに、長瀞町内には多くの飲食店やお土産屋さんが点在しており、地域の特産品やグルメを堪能することができます。特に、長瀞名物の「うなぎ」や「そば」は訪れた際にはぜひ試してみたい一品です。
また、周辺には温泉施設もあり、ライン下りやハイキングの後には温泉で疲れを癒すこともできます。長瀞の温泉は、アルカリ性単純温泉で肌に優しく、美肌効果が期待できるとされています。
長瀞ライン下りは、自然の美しさと歴史の深さを感じることができる魅力的な観光スポットです。四季折々の景色と、スリル満点の川下りを楽しみながら、長瀞の豊かな自然を満喫してみてはいかがでしょうか。