埼玉県秩父市と皆野町にまたがる標高581.5mの「蓑山(みのやま)」山頂に位置する美の山公園は、四季折々の花と雄大な自然を楽しめる、秩父を代表する公園です。秩父盆地を一望できる絶景スポットとしても知られ、多くの観光客が訪れます。
花の名所・美の山への道
美の山公園は、秩父市と皆野町にまたがる標高581.5mの「蓑山(みのやま)」山頂を整備した公園です。県立自然公園内に位置し、広さ41haあるため、自然と景色を楽しむことができます。
美の山は秩父市と皆野町にまたがる独立峰で、その周囲の眺望はすばらしいものです。桜は約70種、8,000本あり、「関東の吉野山」とも呼ばれています。山頂東側にはアジサイ園もあり、駐車場・広場・遊歩道も整備されているため、自然観察やハイキングが楽しめます。また、中腹には宿泊施設「いこいの村ヘリテイジ美の山」があり、泊まりがけでの周辺観光にも最適です。
標高約580mの「蓑山」山頂を整備した公園で、桜やツツジ、アジサイなど季節によって様々な花が楽しめます。春と秋の早朝には、天候の条件が揃うと広大な雲海を眺めることができます。
美の山公園の桜は4月中旬~5月上旬に見頃を迎えます。公園内には現在約8,000本の桜が植えられており、春になると山全体が薄いピンク色に染まります。毎年4月のサクラの時期には、美の山桜祭りが開催されます。「花の森」では、花弁が緑色のギョイコウなど、約60種、250本あまりの里桜を見ることができます。また、美の山公園は「夜景100選」に選ばれており、夜景も大変きれいです。
5月の上旬~下旬、新緑の萌える中、公園内では約3,500本のツツジが一面に咲き乱れます。ツツジの群落沿いにある遊歩道はハイカー達の人気のコースです。
恵みの雨を受け、一面に咲く色とりどりのアジサイは、時に幻想的な姿を見せ、訪れる人々を楽しませてくれます。約3,500本のアジサイの見頃は6月下旬から7月中旬です。この時期は公園内が大変暑いため、熱中症対策をしっかりとしてお出かけください。
秋に入ると紅葉が見られ、涼しくなったこの時期にはハイキングを楽しむ方も多いです。冬に雪が積もった日には、幻想的な風景を楽しむことができます。
美の山公園は、秩父市街地や奥秩父の山々などの大パノラマを楽しむことができます。夜景も素晴らしく、「夜景100選」にも選ばれています。また、春と秋の早朝には運が良ければ雲海を見ることができます。
秩父盆地と盆地を取り巻く山々が一望できる絶景ポイントです。桜の名所であり、季節ごとに多くの花が楽しめます。夜景も素晴らしく、「日本の夜景100選」にも選ばれています。近年は、雲海スポットとしても人気があります。
美の山公園は埼玉県立自然公園内に位置し、標高581.5mの「蓑山(みのやま)」山頂付近に広がる公園です。蓑山は、秩父市と 皆野町にまたがる秩父では珍しい単独峰で、展望台からは秩父盆地全体を見渡せ、ジオパーク秩父の各ジオサイトの位置関係を知ることができる絶好の場所でもあります。
展望台から周りを見渡してみましょう。盆地を取り巻く山々は、約2億年~約1.5億年前にプレートに乗って運ばれてきた秩父帯の岩石から成り立っています。西方の両神山と二子山の間のひときわ低くなっているところは、山中白亜系(山中層群)の地層が広がる、長野県の佐久まで続く山中地溝帯と呼ばれる凹地帯です。
南側の秩父盆地を見てみると、荒川が作った河成段丘の高低差がよくわかります。右に尾田蒔丘陵(高位段丘)、左に羊山丘陵(中位段丘)、その間に市街地(低位段丘)が広がります。一番古い尾田蒔丘陵の礫層は、約50万年前に荒川によって運ばれたものです。礫層の上に、八ヶ岳や北アルプスから飛来した火山灰層である関東ローム層が積もっています。そして、ここ蓑山は、長瀞でも見られる三波川帯が露出した変成岩の山で、秩父盆地の東側を区切っています。
美の山公園へは車で山頂近くの駐車場までアクセスでき、秩父鉄道の親鼻駅と和銅黒谷駅からのハイキングルートもあります。展望台は公園入口より徒歩1分の入口展望台、3分の東展望台、5分の山頂展望台があり、それぞれ異なる眺望を楽しむことができます。
美の山展望台からは、秩父盆地とその周囲の山々を一望できます。桜の名所として知られ、季節ごとに多くの花が楽しめるほか、夜景や雲海も見逃せません。
美の山公園は、埼玉県立自然公園内に位置し、標高581.5mの「蓑山(みのやま)」山頂付近にあります。ここからは、秩父盆地全体を見渡せ、ジオパーク秩父の各ジオサイトの位置関係も知ることができます。
ぜひ、山頂すぐ近くの駐車場へ車でアクセスできる美の山公園へお出かけください。
見頃:4月中旬
美の山公園は桜の山として親しまれており、ソメイヨシノやヤマザクラなど約8,000本の桜が植えられています。標高が600m近いため、秩父市の羊山公園などの麓の桜が終わった後、例年4月中旬に見頃を迎えます。西側中腹、秩父市黒谷の笠山地区では花モモや紅しだれ桜、レンギョウなどが咲き揃い、山里を彩ります。
見頃:5月上旬から中旬
公園の西側と東側の斜面に2箇所(1.3ha)、ヤマツツジの群落「ツツジ園地」があります。見頃は5月上~中旬で、斜面全体が約3,500株のヤマツツジの鮮やかな朱色に染まります。種類はムラサキヤマツツジ、ヤエザキヤマツツジ、ヒメヤマツツジ、オオシマヤマツツジ、四季咲きヤマツツジなどです。
美の山公園は山の上にあり、車やハイキングで行けますが、バスなどの交通機関はありません。ハイキングの場合、秩父鉄道親鼻駅、皆野駅、和銅黒谷駅のいずれかで下車してください。
見頃:6月下旬から7月上旬
エントランス広場の東側斜面に位置し、例年6月下旬~7月上旬には約4,000株のアジサイが、1.2haの園地一面を埋め尽くします。園地内に散策路があり、花を間近に楽しむことができます。春にはアジサイは咲いていませんが、ヤマザクラが楽しめます。
秩父市と皆野町境にある蓑山(標高581.5m)山頂に広がる美の山公園を彩るアジサイ園は、広さ約1ヘクタールです。見頃は6月下旬から7月上旬かと思われます。奥の斜面の遠路は丈の高い草が生い茂っており、朝方は朝露に濡れるかもしれませんのでご注意ください。
美の山公園は、秩父市黒谷の国道140号「美の山公園入り口」か、皆野町皆野の「皆野町役場前」交差点から車で山頂近くの駐車場まで行けます。徒歩の場合、秩父鉄道和銅黒谷駅、皆野駅、親鼻駅から軽登山となります。
見頃:4月下旬~5月上旬
花の森は、枝垂れ桜や緑色の桜「御衣黄(ぎょいこう)」、「鬱金(うこん)」、「関山(かんざん)」や「一葉(いちよう)」など、桜の園芸品種50種類以上190本を集めた森です。ソメイヨシノやヤマザクラとは違った桜を楽しめます。
また、5月にヒメカンゾウ、8月にはキツネノカミソリ、秋には紅葉を見ることができます。
花の森の下に広がる雑木林で、アジサイ園地から続く散策路は、7月にはナツズイセン、9月にはマンジュシャゲで彩られます。
美の山公園の北端に位置するみはらし園地では、春は大山桜の薄紅色、夏はさわやかな緑、秋には紅葉を楽しむことができます。
美の山公園からは、単独峰ならではの素晴らしい展望とともに、秩父地域にかかる雲海を楽しむことができます。公園には展望台が3か所あり、それぞれ異なる眺望が楽しめます。
山頂展望台からは、南側の秩父市街地にかかる雲海や、西側の奥秩父の山々に抱かれた雲海を見ることができます。
東展望台からは、奥武蔵の山並と雲海、長瀞・寄居方面を悠々と漂う雲海を見ることができます。
雲海を眼下に眺望しつつ、早朝の清々しい空気も楽しめます。秩父盆地の霧は、盆地のため放射冷却が起こりやすく、霧が発生しやすい地形です。盆地で風も吹きにくいため、霧が流されにくく、高い場所から見ると盆地の中に雲海が発生しているように見えます。
雲海は一般的に「前日に雨が降った、風の少ない晴れの日」が発生しやすいと言われています。春と秋に発生率が高く、過去の傾向として、特に11月は高い傾向にあります。
美の山公園から見える夜景は、日本夜景100選に選ばれるほどの絶景です。市街地や工場の明かりが雲海に反射して、雲海が七色に輝く幻想的な風景を見ることができます。
美の山公園には外灯がありません。入口付近や展望台には階段がありますので、手持ちのライト等を必ず持参して、足元には十分に注意してください。また、山頂にある公園のため、特に早朝は市街地より数段気温が低いです。雲海を見に来る際は、暗さや寒さへの対策をしっかり行い、お気をつけてお越しください。